シーカヤックは転覆するのか⁉
シーカヤックに乗ってみたいけど、「ひっくり返るの?どうしよう!?」と心配される方、多いんです。
「ぜったいひっくり返りませんから!!」なんてウソはつきません。(笑)
●シーカヤックは細長いフネですが、案外安定してるものです。
●リラックスして、インストラクターのアドバイスによく聞いてもらえれば、ひっくり返りません。
●年間通してツアー中にひっくり返る方は、数人です。
それでも心配なんですね。じゃあ、いっそひっくり返る時ののはなしをしておきましょう。
●どうしてひっくり返るのか・・・
シーカヤックの上に座って漕ぎます。正確にはコックピットの中のシートあり、そこに座っています。つまり、まっすぐいい姿勢で座っているときは船底に重心がかかります。この時のシーカヤックは安定しています。
シーカヤックの幅は60㎝前後。この幅から外に重心がかかると傾いていきます。特に体の部位の中でも重たい頭部がカヤックの幅より外に出るとひっくり返ってしまいます。
重心の位置によっても安定感が違います。シートにお尻が乗っているときは安定していますが、腰を上げたり、立とうとすると重心が高くなると不安定になります。
もちろんカヤックの容量と乗る方の体格体重により安定感は違ってきます。
容量の小さなカヤックに体重がおもい人が乗るとバランスが悪くグラグラします。
幅が広くて容量の大きいカヤックに、小柄な女性が乗ると重心をズラしてもなかなか傾きません。
シーカヤックスクールやガイドサービスでは、皆さんの体格や経験に応じで適切なシーカヤックをチョイスします。それでも、ひっくり返ることはありますけど。(^-^)
●ひっくり返ったらどうすればいいのか・・・
カヤック業界では、ひっくり返ることを「沈(ちん)」といいます。
ほんとは転覆はしても、沈没はしないのですが、なぜか「沈」といいます。
沈すると、ほとんど真っ逆さまです。お腹や背中に水が入ってきてヒヤッとします。
大事なことは「慌てないこと」。落ち着いてください。(^-^)
①口を閉じましょう。
水飲んじゃうからね。
そのままカヤック座っていると、逆さまで水の中です。
②とりあえずカヤックから出ましょう。
まずはカヤックから出やすい姿勢になります。顔をカヤックに近づけ前屈の姿勢になります。
飛沫よけのカバー(スプレースカート)のループ(ひも)を前に押し出すようにして外します。
お尻をコックピットから出せば、ライフジャケットの浮力で頭から水面に浮かびます。沈してからここまで、おそらく5~6秒くらいです。
大抵の人は、20秒くらいは息を止めていられるので、十分余裕があります。(^-^)
③シーカヤックにつかまっている。
ライフジャケットの浮力だけでも充分浮いていられるのですが、カヤックと離れてしまうと再び乗艇するのに時間がかかるので、離れないように掴まえておいてください。もしも少し余裕があったら、パドルも捕まえておいてください。
これだけ。あとはインストラクターの声によく耳を傾けてください。
インストラクターがカヤックを支えて再乗艇するサポートをします。
はじめてのシーカヤックなら上記の3つが出来ればいいのです。
もちろん、実際に海に出る前にも、陸上で練習をしますから、安心してください。(^-^)
もし、インストラクターがいない状況でも海に出たいと考えているなら、自分一人で再乗艇できるように「セルフレスキュー」スキルを身につけなくてはなりません。
さらに「ロール」が出来るようになると沈しても3秒くらいで起き上がれるので便利です。