練習して、受け入れて、海に馴染む。

初めてシーカヤックに乗りに来るゲストは、広い空の下、水面を滑るように自由自在に進むイメージをもって遊びに来ます。

1.「練習する。」

シーカヤックで水面に浮かび漕いでみると、イメージ通りには行かない時もある。
思わぬほうに向きが変わったり、向きをもどせなかったり、進まなかったり、グラグラしたり。
さっき陸上で習った漕ぎ方を実践してみる。
腕をこうして、パドルをこうして・・・教わった通りに漕いでいるはずだけど、やっぱり上手くいかない・・・
自分の漕ぎ方が悪いからだろうか? それともインストラクターの教え方が悪いのか?
(その両方かもしれない。)
自分の思うようにいかないとイライラしたり、疲れたり、でも試行錯誤しながらちょっと頑張ってみると、少しづつ思うようにカヤックが動き始める。(^_^)

2.「受け入れる。」

シーカヤックがまっすぐ進まないのはあなたのせいではありません。
クルマのハンドルを握っているように、まっすぐに走らないんです。
いろんな自然現象の影響を受けるんですよ。
何回か海に出てみると、その日によって、風が吹いたり、波があったり、流れがあったり・・・自分の漕ぎ方にも原因があるかもしれないけど、そのほかにもまっすぐ進まない原因や意図しないほうに曲がったりする理由がたくさんあるんです。
自分を責めなくてもいいんですよ。(^_^)
風や波の影響を否応なく受ける。そうゆうものなの。
インドアのように、屋根の下で雨や陽射しを凌いだり、空調で温めたり冷やしたり、照明で明るくしたり、暗くしたり、海では自分で環境を調節できない。
自然とは、コチラの都合のいいようにはならないものです。
そこには意地悪も優しさも慈悲もなく、誰の為でもなく、海はただ「あるように在る」。
その時の海況に対応して漕ぐしかない。荒れた海には抗うことなく出艇をあきらめる。

3.「馴染む。」

そうして、シーカヤッキングを続けて行くうちに、海を渉れるようになっていく。
暑い陽射しの海も、寒い向かい風の海も、波を超えて漕ぐときも、嵐で出艇をあきらめるときもある。いろんな海況を経験するのです。
受け入れて海の上に身を置くうちに、肩肘を張って抗うのではなく、試練を受けるのではなく、やがて海に馴染んでいく。海や空のいろんなものが視えてくる。いろんな音が聞こえてくる。気持ちがスーッと安定してくる。

がんばってみたから、良いことも悪いこともを受け入れる度量ができて、やがて自然に馴染んでいくのです。自然とは、別世界ではなく、自分も含まれている。
「自ずと然り」
それがシーカヤックで海に出ことの魅力の一つだと思います。そう感じます。(≧▽≦)

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